甲子園球場で熱戦が繰り広げられている『第107回全国高校野球選手権大会』。
岐阜代表の県立岐阜商業の横山温大(よこやま・はると)選手が話題となっています。
1回戦、2回戦と勝ち上がり、8月17日の3回戦で大分の明豊高校と対戦する名門・県立岐阜商業。
生まれつき左手の指がない身体的なハンディキャップがありながら、甲子園で左打席から2試合で3安打と活躍している背番号9の横山温大選手について解説していきます。
•横山温大の出身中学校と中学時代は二刀流?
•横山温大の打率がすごい!
•横山温大はアボットスイッチで堅い守備!
•横山温大は先天性ハンデを家族と乗り越える!
横山温大の出身中学校は?
横山温大選手の出身中学校は、岐阜県各務原(かかみがはら)市の緑陽中学です。
横山温大選手は中学時代、学校の野球部には所属せず愛知県のクラブチーム「江南ボーイズ」でプレーしていました。
この「江南ボーイズ」のチームメイトには、元中日の川上憲伸さんの甥っ子の「川上滉晶」君が所属していました。
出身中学は違うと思われますが、2人は仲が良く、横山温大選手の自宅に「川上滉晶」君が来て一緒にバッティングや体幹トレーニングをしていたようです。
中学時代、一緒にトレーニングをした「川上滉晶」君は、帝京大可児高校に進学して投手として活躍。
この夏、岐阜県大会の決勝で対戦して横山温大選手がタイムリーヒットを打ちました。

中学時代一緒にトレーニングした川上君は、温大君の応援にきてましたね。
中学時代は二刀流で活躍
中学時代「江南ボーイズ」での横山温大選手は、ピッチャーと外野手の二刀流で活躍していました。
外野手のグローブは一般的なグローブを使用していますが、ピッチャー用のグローブは腕に巻き付けて固定できるように作られた”特注”のグローブを使用。
小学校3年生で地元の少年野球チームに入団して本格的に野球を始めた横山温大選手。
もともとは右投右打でしたが、利き手である右手を振り抜きやすい、という理由で左打ちになり、右手を徹底的に鍛え上げ、鋭い打球を放ち、中学時代はチームの主軸打者に成長。
中学時代はボーイズで力強いピッチングとシュアーな打撃の”二刀流”で活躍しました。

他の子とそんなに違うとは思っていない。手が不自由だけどハンデとしない。
強い気持ちで何事にも挑む横山温大選手。精神的にもしっかりしていますね。
横山温大の打率がすごい!
横山温大選手の打率がすごい、と話題になっています。
横山温大選手は、この夏、岐阜県大会では決勝戦で3安打を放つなど、打率.526を記録するなど大活躍。
左打席に立ち、本来の利き手である右手でしっかりバットをコントロールをして打つ横山温大選手。
対戦相手 | 打率 | 打席 | 安打 | |
1回戦 | 日大山形 | .500 | 4 | 2 |
2回戦 | 東海大熊本星翔 | .250 | 4 | 1 |
3回戦 | 明豊高校 |
168cm・70kgと決して大柄ではありませんが、体幹がしっかりしており、甲子園でも鋭いスイングでコンスタントにヒットを打っています。
横山温大はアボットスイッチで堅い守備!
横山温大選手はレフトかライトを守り、いわゆるアボット・スイッチで無難に守備をこなしています。
参考にしたのは、1988年のソウル五輪で野球米国代表のエースとして金メダルを獲得、メジャーリーグでも活躍したサウスポーのジム・アボット投手。
先天性の右手欠損のため、右利き用のグラブを右手首の上に乗せながら投球→すぐにグラブを左手にはめて捕球→素早くグラブとボールを脇にかかえる→ボールを取り出して左手で送球。
複雑な作業をスピーディーに行うアボット・スイッチの映像を見て自分のプレーにいかしたそうです。

親に教えてもらって、大リーグにそういう選手がいたんだと驚きましたし、すごいと思いました。自分でもこういうことができるかな、と希望が見えました。
この夏、甲子園でも外野から正確で素早いスローイングで観衆を驚かせています。
横山温大は先天性ハンデを家族と乗り越える!
横山温大選手は、生まれながらの先天性左手指欠損のハンデを家族と一緒に乗り越えてきました。
兄・昴大さん、姉・香穂さんの末っ子として誕生した横山温大選手の先天性ハンデについて
父・直樹さん:「生まれてすぐに医師から呼ばれ…」ショックだった。
母・尚美さん:「旦那に野球できないね、と言ったと思う」と語っています。
野球をしていた兄と姉に憧れて、5歳の頃にプラスチックバットでバッティング練習をしていた温大君は「小学校に入ったらみんなと一緒の手になる」と思っていたそうです。
「感動の物語」そんな言葉では表現しきれないほど、本人のすさまじい程の努力、そして家族のあたたかい支えがあったことと思われます。

自分の体でもできると証明したい。自分が勇気や希望を与える存在になりたい。
まとめ
甲子園球場で熱戦が繰り広げられている『第107回全国高校野球選手権大会』。
岐阜代表の県立岐阜商業の横山温大(よこやま・はると)選手は、生まれつき左手の指がない身体的なハンディキャップがありながら、甲子園で左打席から2試合で3安打と活躍しています。
小学3年生から本格的に野球を始め、中学時代は硬式野球のボーイズリーグで”二刀流”で活躍。
名門・県立岐阜商業でもレギュラーの座をつかみ、岐阜県大会の決勝で3安打するなど、チームNO.1の打率.526と絶好調。
甲子園の1回戦、2回戦でも8打数3安打、さらにアボット・スイッチで安定した守備を披露しています。
8月17日の3回戦で大分の明豊高校と対戦する名門・県立岐阜商業。ベスト8を目指す一戦で、横山温大選手の活躍に期待が高まります。
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